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内向(ないこう)

馬がまっすぐ立っている状態を正肢勢といい、足先が内を向いているものを内向肢勢という。これを一般に「内向」と呼んでいる。逆に足先が外に向いているものを「外向」と言っている。

内国産馬(ないこくさんば)

日本国内で生まれた馬ということ。日本で生まれても外国で種付けされたものは持ち込み馬(外国産馬と同じ扱いの時期もあった)というが、昭和59年からは内国産馬の扱いをうけることとなった。また、種付けのため外国に一時的に輸出された牝馬(日本軽種馬登録協会の繁殖登録を受けているもの)が輸出される前に日本で種付けして受胎している場合に、外国で生まれた子供を当歳の12月31日までに輸入した際には内国産馬となる。なお、マル混レース以外には外国産馬は出走できないことになっている。

ナイラ

腺疫といわれる伝染病で、若馬がかかりやすく、ほとんどすべての馬がかかるといってよいくらいの病気。病原は腺疫菌という化膿菌で、リンパ腺を化膿させることが特徴となっている。冬季から初春頃に多発する病気で、軽いものは1~2週間で治るが、悪性のものになると種々の病気を併発して死に至ることもある。馬の風邪といわれている病気で、抗生物質の投与などで治療されるため軽くすむことが多い。

流し買い

ある1頭の馬、あるいは枠を中心に、そこから他の馬(枠)に馬券を買う方法で、例えば1番の馬からなら1-2、1-3、1-4……という買い方をいう。また中心にした馬(枠)から全部の馬(枠)に流し買いをするとき、“総流し”といっている。

夏負け(なつまけ)

馬は暑さに弱い動物で、そのため気温の上がる夏に起こる一種の病気である。症状は顔面とくに眼の周囲、鼻梁側の部分の毛がはげて、つやつやと光って汗が出なくなり、少し運動をすると呼吸を弾ませるため軽い運動しかできなくなる。牡馬の場合ひどい時には睾丸が大きくふくれあがる。治療として決定的に有効な方法はなく、休養させて涼しくなるまで待つことが必要とされている。

鉛(なまり)

負担重量調整のために使用する鉛板のこと。鉛板は100グラムから500グラムまで5種類あり、100グラムを一分(いちぶ)と呼んでいる。通常、鉛鞍と呼ばれる鉛を入れる仕様の鞍に、鉛板を入れて負担重量を調整している。まれに胴巻に入れて自己の胴に固定する騎手もいる。競馬場には鉛以外に500グラム単位で負担重量調整用のゴムパッドを準備しており、これを使用して負担重量を調整する騎手もいる。

常歩(なみあし)

普通に歩いている時の歩様。パドック(下見所)でぐるぐる回るときや、パドックから馬場に出るときまでの、あのぽっくりぽっくりという感じの緩やかな歩き方である。

逃げ馬(にげうま)

スタートダッシュが良く、逃げて勝負をする馬。逃げて勝つことを“逃げ切り”といい、逃げて渋太く踏ん張ることを“逃げ粘る”という。周囲を気にする馬がハナを切ると力を出せるようになることはよくあり、前走で揉まれてサッパリで人気を落とした馬が、ハナを切って一変することがある。

二走ボケ

休み明け(故障や休養などでレースを遠ざかっている馬がレースに出ること)で好走した馬が、次のレースで凡走すること。久々のレースを叩いたことで良化してくるはずなのに成績が上がらないことをいい、気のいい馬などは緒戦から目一杯走ってしまい、目に見えない疲労が残っていたりするためと思われる。使った後の攻め馬もいいし、気合も乗っていたのにということが多く、その敗因がハッキリしないことから“二走ボケ”の言葉が生まれた。

二人曳き(ににんびき)

下見所(パドック)で馬を曳く時、一人で曳いていることが多いが、二人で曳いている馬のことをいう。気性の激しい馬やイレ込みのキツい馬など馬が暴れたりしないように左右について二人で曳く。また気合の乗っている時なども用心のため二人で曳くこともあり、二人曳きは気性の荒い馬とは決めつけられない。

二の脚(にのあし)

一旦、一杯になった脚勢から追われているうちにもう一度伸び脚を見せることがある。これを「二の脚を使う」という。またスタート直後にが追われて一気に行くことも「二の脚が速い」とか「二の脚を使って」という言葉で表される。

入着馬(にゅうちゃくば)

本賞金といわれている5着までの賞金を獲得する馬のこと。しかし、成績の上では1~3着までを入着と見なし、4着以下は着外という扱いをしていることが多い。本誌成績欄も4着以下は着外としている。

ニューポリトラック馬場

電線被覆材、ポリエステル不織布、ポリウレタン繊維、硅砂、ワックス等を混合してあり、排水性に優れ、降雨による馬場の悪化や走行時のキックバックが少ない。またクッション性にも優れ、グリップ力もあるために滑りにくい、均一性の高い安定した馬場である。凍結抵抗性が高いので、冬季は不凍剤散布の必要がなく、粘着性も強く、散水作業も不要。乾燥時でも埃が少ないというメリットもある。「オールウェザー」、「全天候馬場」とも呼ばれている。

庭先取り引き(にわさきとりひき)

馬の取り引きは“セリ取り引き”と“庭先取り引き”に大別されるが、セリ取り引きは公開のセリ市場で売買されるため、購買価格が第三者にもはっきり分かるようになっている。対する庭先取り引きは、個人的交渉で価格を決めて取り引きするため、第三者にはその内容が分からないことが多い。

主取り(ぬしとり)

セリ取り引きにおいて出場した馬に買い手がつかなかったり、また価格が生産者(売り主)の希望に満たないとき、生産者が値段をつけて引き取っていくことをいう。

年度代表馬(ねんどだいひょうば)

その年度に活躍した馬で、報道関係者の投票をもとに決定される。得票数が3分の1に達する馬がいない場合、最多得票馬についてのみ選考委員会が審議して決定される。日本中央競馬会の主催により、各部門(2歳牡馬、2歳牝馬、3歳牡馬、3歳牝馬、4歳以上牡馬、4歳以上牝馬、短距離馬、ダートホース、障害馬)の最優秀馬の中から選ばれる。

能力検定(のうりょくけんてい)

中央競馬では行われていないが、地方競馬ではデビュー前や一定の期間競走を離れていた馬、他地区からの転入馬などに対し、能力検定(試験)が行われている。決められた距離をゲートから走らせ決められたタイム内で走破できない馬はレースには出られない。

ノミ屋

私設馬券屋のこと。競馬法では勝ち馬投票類似の行為を業として、勝ち馬投票券の購入の委託を受け、または財産上の利益を図る目的をもって、不特定者から勝ち馬投票券購入の委託を受けた違反者は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金に処せられる。ファンもこれを利用した者は罰せられるので注意したい。

ノド鳴り

喘鳴症(ぜんめいしょう)の項参照。

乗り運動(のりうんどう)

馬のトレーニングには追い運動といわれる調教(馬場や坂路などで走らせる)、乗り運動、曳き運動などに分けられる。乗り運動は調教の前や午後に全休日(月曜)を除く毎日、健康な馬なら行っている。筋肉をほぐすことで調教への予備運動になるし、また歩様をチェックすることで馬の健康状態なども分かることが多く大事な運動である。乗り運動は1回30分~1時間ぐらいトレセン内の馬道や角馬場などで行われている。

乗り込む(のりこむ)

「中間順調に乗り込んで……」などと使われるように調教を十分に積むことをいう。丹念に調教課程をこなし(急仕上げにならないように)、仕上げていくことを指す場合が多く、休み明けや初出走の馬の状態を判断するとき、乗り込んでいるかどうかがポイントとなる。また“長目を乗り込む”という言葉もあるが、これは調教においてキャンターを長目に踏む(距離を長く乗る)ことをいい、実戦に行って息が保つように鍛えることである。

乗り役(のりやく)

「作戦は乗り役さんに任せます」などと使われるように騎手のこと。“やね”ともいう。騎手が替わることを一般に“乗り替わり”というが、“手替わり”“やねが替わる”ともいう。またその馬に初めて騎乗することを“テン乗り”といっている。

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